歴史的魅力が随所に残る、鎌ケ谷エリアの今昔物語!

千葉県の北西部に位置する鎌ケ谷エリアは、東京都心部はもちろん、「成田空港」へもアクセスしやすい利便性が魅力です。一方、その歴史はおよそ2万8千年前の旧石器時代にまでさかのぼり、縄文時代の貝塚も発掘されているほどです。江戸時代には宿場町として栄えた地区もあり、その歴史も様々。そこで実際に現地へ行ってみて、鎌ケ谷エリアの今昔物語をレポートします!

「鎌ケ谷大仏」を望む風景
「鎌ケ谷大仏」を望む風景

まずは新京成線に乗って、エリア南東にある「鎌ヶ谷大仏」駅へ降りてみましょう。駅前から南北にのびる「木下街道」は、松尾芭蕉などの文人が歩いた道としても知られています。江戸時代の一時期には銚子で獲れた鮮魚を江戸に運ぶためにも利用され、かつては6つの宿場町ができるほど栄えました。そのうちの1つが鎌ケ谷宿。現在の「鎌ヶ谷大仏」駅前にほど近い範囲に問屋が1軒、旅籠が7軒立ち並んでいたそうです。

現在の「木下街道」
現在の「木下街道」

75年ほど前の木下街道のようす

1945年頃の「木下街道」
1945年頃の「木下街道」


明治時代になると、旅籠は4つとなりました。そのうちの1つである「旧旅籠丸屋」の建物が、「鎌ヶ谷大仏」駅から「木下街道」を南へ少し進んだところに残っています。江戸末期の農学者・大原幽学が自著『性学日記』に宿泊したことを記録するなど、著名人も利用していました(現在の建物は明治中期に建て直されたものだそうです)。

明治中期に建てられた宿

現在の「旧旅籠丸屋」
現在の「旧旅籠丸屋」

1971年頃に撮影された「旅籠丸屋」からの風景
1971年頃に撮影された「旅籠丸屋」からの風景


駅名の由来となった「鎌ケ谷大仏」は、駅から「木下街道」を北へ歩いてすぐのところにあります。1776(安永5)年、鎌ケ谷宿の大国屋(福田)文右衛門が建てたもので、地域の人に愛されている大仏です。1972(昭和47)年には、鎌ケ谷市の文化財に指定されました。ちなみに国内で駅名に大仏という字が付くのは、「鎌ヶ谷大仏」駅だけだそう。そのため「関東の駅百選」に認定されています。

市の文化財に指定

現在の「鎌ケ谷大仏」
現在の「鎌ケ谷大仏」

1973年頃の「鎌ケ谷大仏」
1973年頃の「鎌ケ谷大仏」


再び新京成線に乗り、エリア中心にある「初富」駅へ行ってみます。すぐ近くには県道の交わる「初富交差点」もあり、交通の要所となっています。江戸時代、この付近は幕府の馬の牧場でしたが、明治初期の開墾事業で最初に入植された地域として知られています。初富という地名も、最初に入植が行われたことに由来しています。2004(平成16)年10月には高架化に伴い東武野田線(現東武アーバンパークライン)の踏切がなくなり、また2019(令和元)年12月には新京成線も高架化され、それまで混雑の多かった「初富交差点」近辺のアクセス環境も向上しました。

2019(令和元)年に高架化完了

現在の新京成線「初富」駅
現在の新京成線「初富」駅

1969年頃に撮影された東武野田線(現東武アーバンパークライン)踏切前の「初富交差点」
1969年頃に撮影された東武野田線(現東武アーバンパークライン)踏切前の「初富交差点」


続いて訪れたのは、エリア名を冠した東武アーバンパークライン「鎌ヶ谷」駅。「初富」駅から1.2kmほど南下した場所にあります。駅の開業は1923(大正12)年と古く、2001(平成13)年に高架化されて新しい駅舎となりました。駅東口には整備されたバスロータリーが広がり、高架と交差するように「すずらん通り」がのびています。ちなみに2009(平成21)年に駅の発車メロディが、プロ野球チーム・北海道日本ハムファイターズの“ファイターズ讃歌”になりました。これはファームの本拠地である「ファイターズ鎌ケ谷スタジアム」があることに由来しています。

現在の東武アーバンパークライン「鎌ヶ谷」駅
現在の東武アーバンパークライン「鎌ヶ谷」駅

当時地上を走っていた東武野田線(現東武アーバンパークライン)の踏切が見えます

1954年頃の「すずらん通り」
1954年頃の「すずらん通り」


最後に訪れたのは、東武アーバンパークライン「馬込沢」駅。「鎌ヶ谷」駅から南へ1駅ですが、住所でいうと船橋市。周りは鎌ケ谷市なのですが、飛び地となっている珍しい立地です。1923(大正12)年12月に「法典」駅として開業し、翌年4月に現在の駅名となりました。以前は木造の駅舎でしたが、1986(昭和61)年に改築。2009(平成21)年にはバリアフリー化も完了しました。 いかがだったでしょう。鎌ケ谷エリアが様々な歴史を経て、今のように便利な街となったことがわかりましたね!

船橋市の飛び地

現在の東武アーバンパークライン「馬込沢」駅
現在の東武アーバンパークライン「馬込沢」駅

1961年頃の「馬込沢」駅の風景
1961年頃の「馬込沢」駅の風景


発見ポイント!

「鎌ヶ谷」駅前の整備された街並
「鎌ヶ谷」駅前の整備された街並

  • (1)宿場町だった頃に旅籠だった建物が現存している
  • (2)駅名に大仏が付くのは、日本で「鎌ヶ谷大仏」駅だけ!
  • (3)駅の高架化や駅前の整備など開発の歴史がある