子育てにもおすすめ!森に包まれた「流山市立森の図書館」のユニークな取り組み
利根運河にほど近い閑静な住宅街に囲まれた「流山市立森の図書館」。「東深井地区公園(古墳公園)」に隣接した緑豊かな環境にあり、その名の通りまさに森の中にある図書館。自然環境に優れたこの場所はその美しさから、これまでさまざまなドラマなどのロケ地にもなった場所だ。
図書館の利用者層は非常に幅広く、子どもからご高齢の方まで、さまざまな世代に親しまれている。これには「流山市立森の図書館」が提案する楽しい企画やイベントが関係している。そうしたユニークな取り組みを詳しく知るべく、「流山市立森の図書館」司書の小島さんと渡邊さんにお話を伺った。

豊かな自然環境に恵まれ、地元で愛される「流山市立森の図書館」
——まずは、「流山市立森の図書館」の概要についてお聞かせください。
渡邊さん:1996(平成8)年4月10日に開館しまして、間もなく開館30年になります。蔵書数は約16万5,000冊、そのうち児童書や絵本関係が約3万9,000冊となっています。
建物は、平屋建てで階段がなく、車いすやベビーカーの方にも快適にご利用いただけるバリアフリー仕様となっています。
小島さん:自然豊かな緑に囲まれた図書館で、景色の移り変わりを見て季節を感じられます。朝は多くの野鳥の声が聞こえてきて、とても気持ちが良く清々しい気分になれます。

渡邊さん:ベンチやデスクのあるギャラリースペースには大きな窓があり、そこからは季節ごとの景色が楽しめます。このスペースでは自習や読書をされる方も多く、自由に過ごしていただけます。飲食も可能なので、景色を見ながら休憩に利用される方も多いです。
小島さん:図書館と併設の会議室や視聴覚室などのお部屋があることで、さまざまなイベントを行うことができています。また、ギャラリー展示スペースのほか、ガラス展示ケースがあるのも特徴の一つです。

——利用者の方はどのような方が多いでしょうか。
渡邊さん:児童書が多いことや、お子さま向けのイベントをたくさん行っていることもあり、3、40歳代の子育て世帯の方々に多くご利用いただいております。また古文書講座など大人向け講座も開催しておりますので、年配の方も多くいらっしゃっており、幅広い年代の方々にご利用いただいております。
——利用者の方からの声がありましたら、お聞かせください。
渡邊さん:これまでに届いたアンケートでは、「職員の対応が親切でとても丁寧でした」「周辺に緑が多く中も広くて、気持ちの良い図書館です」「イベントもやっているのでいつも楽しみにしています」などの声が寄せられています。

——図書館前の芝生広場は、地域の子どもたちにとってどのような場所となっていますか。
渡邊さん:遊具で遊ぶような場所ではなく広い原っぱなので、サッカーや野球、バドミントンなど、家族連れや子どもたちが思い思いに自由に遊んでいます。
小島さん:イベントなどで使用されることもありますね。また、緊急時のヘリポートにもなっています。

子育て世帯が参加できる楽しい講座から、歴史、地形などを伝えるイベントまで幅広く開催する「流山市立森の図書館」
——イベントは通常のおはなし会のほか、赤ちゃん向けのおはなし会や子育てサロンなど、乳児向けイベントを開催されていますね。
渡邊さん:通常のおはなし会は週に2回で、水曜日と土曜日に行っています。細かな年齢制限は設けていないので、赤ちゃんから小学生の子どもたちが多く訪れます。その日参加したお子さまの年齢に合った本の読み聞かせを行います。「赤ちゃんおはなし会」は月2回で、第1日曜日と第2火曜日に開催しています。
また、子育てサロン「赤ちゃん休憩室」もご用意しています。「赤ちゃんおはなし会」と、月に数回ある地域の子育て支援センターの出張広場の開催後に、図書館の和室を開放しています。
小島さん:赤ちゃん休憩室は和室ですから、靴を脱いで畳の上でゆっくりとくつろぐことができます。おむつ替えシートや授乳スペースもご用意しています。電子レンジがあり、湯沸かしポットもお貸出しできるので、赤ちゃんにミルクをあげるのにご利用いただけます。

渡邊さん:親子向けのイベントでは、「ごろーんあーと撮影会」や、赤ちゃんとコミュニケーションをとれるベビーサインやベビーダンスの講習会、小さなお子さま連れでも鑑賞できる「親子で楽しむコンサート」も開催しています。
小島さん:お子さま向けイベントでは、工作などで作品を作る年4回の創作教室の他、「えいご絵本ライブ」や、「こどもの日のとくべつなおはなし会」、「クリスマスおはなし会」等があります。クリスマス会では、絵本だけでなくエプロンシアターやパネルシアター、ピアノ演奏付きのおはなしなど、いつもより豪華なおはなし会になっていて、毎年大変人気があります。

——子ども向けのイベントが盛りだくさんですね。その他のイベントはいかがでしょうか。
渡邊さん:「古墳探検」というイベントはとても人気があります。毎年夏に開催しており、子どもの部、大人の部があります。
「東深井地区公園(古墳公園)」を、博物館の学芸員の方と一緒に回ります。特に大人の部が人気で、毎年すぐに定員となります。公園の古墳は全て本物ですから、興味のある方が多く参加されるようです。
渡邊さん:また、古文書講座も需要が高く、大変人気があります。さらに、教養講座としての講演会を、読書や郷土史研究への広がりを目的に行っています。文化を発信する場としては森流亭落語会も開催しています。「野鳥の会」所属スタッフによる「野鳥観察」も人気です。図書館で説明を受けた後に古墳の森や運河に行って、双眼鏡や野鳥用望遠鏡で野鳥を観察しながら解説が聞けるイベントとなっています。
小島さん:一見すると図書館とは関係のないイベントに思えるかもしれませんが、図書館には地域の歴史をはじめ、様々な分野の書籍や資料が所蔵されています。イベント後に関連書籍を借りていただくことで、理解が深まりやすいことも魅力なのだと思います。
最寄り駅が「運河」駅であることが魅力
——市民の皆さまや他の施設など、地域とのつながりや連携されていることがあれば教えてください。
渡邊さん:流山市在住の方に講師をお願いしてパソコン教室やヨガ講座などを行ったり、同じく市内在住の作家さんの作品展をギャラリーで実施したりしています。
小島さん:この地域ならではのことでは、やはり埴輪(はにわ)でしょうか。毎年「古墳探検」とともに「東深井古墳群」から出土した埴輪展を開催していて、ギャラリー展示ケースで実物を見ることができます。
——「流山市立森の図書館」から見た周辺エリアの魅力や、おすすめスポットを教えてください。
渡邊さん:個人的な感想になりますが、やはり最寄り駅が「運河」駅というのが良いですね。駅からも近い場所に利根運河があります。春には桜と菜の花が咲き、鯉のぼりが泳ぎます。ここに引っ越してきたばかりの方には結構おすすめしているんですよ。利根運河の遊歩道は四季折々の景色が美しく、心地よい散策が楽しめます。
利根運河沿いにある「利根運河交流館」ではさまざまな催しがあり、お子さまからも人気です。春には地域で連携したひな飾りの展示や関連イベントが行われるのですが、森の図書館でもひな人形等の展示を行い、「利根運河ひな巡りスタンプラリー」のスタンプ設置場所として、多くのお客様に来館いただいています。

小島さん:ビリケンさんを巡るスタンプラリーも毎年合同開催されています。スタンプを集めてくじ引きが楽しめるイベントです。流山市内にはビリケンさんが4体あって、イベント期間中には、森の図書館にも1体出張ビリケンさんが来てくれるんですよ。お子さまからお年寄りの方まで多くの方がスタンプラリーに参加して、見に来られます。
——最後に、これから図書館としてどのようなことに力を入れていくかお聞かせください。
小島さん:ご年配の来館者様も多いですし、若い子育て世代も増えてきていますので、それぞれのニーズにお応えし、皆様に心地よく過ごしていただける図書館でありたいと思っています。
渡邊さん:これからもイベントの企画はやっていきたいですし、地域に根ざし、多世代に愛される図書館として、今後もさらなる発展を目指していきたいと考えています。

流山市立森の図書館
司書 小島さん、渡邊さん
所在地:千葉県流山市東深井991
電話番号:04-7152-3200
URL:https://www.subaru-shoten.co.jp/tosho/mori/
※この情報は2025(令和7)年7月時点のものです。
