子育ての”あったらいいな”を叶える複合施設「チコル」
都心部からつくばエクスプレスで40分足らずの柏の葉キャンパス。「パークシティ柏の葉キャンパス ザ・ゲートタワーウエスト」の3階に新たにオープンした「チコル」は、保育園、学童保育、プレイルーム、子ども食堂などの子育て支援施設が1フロアに集結した、育児中のファミリーに便利で優しい施設。「悩んだら、ここに来ればなんとかなる」という場所にしたいと語ってくださった代表の藪本さんに、施設の詳細から柏の葉地区の魅力まで伺ってきました。
―この施設がこちらにオープンした経緯を教えてください
「チコル」を運営している(株)マザープラネットは、もともと病児保育事業を行うための会社で、この柏の葉地区にも病児保育の拠点をつくろうと考えていました。そんな時に、こちらの3階フロアで育児支援のための施設をつくりたいというお話があって、弊社が手を挙げたという経緯です。構想に1年、それを形にするのに3年をかけて結実した施設で、ようやくみなさんをお迎えできる日を迎えることができました。
「チコル」は保育園を中心に、アフタースクールやプレイパーク、子ども食堂、ワークスペース、シェアルームやシェアキッチンといった子育てサポートの場を配置した施設です。子どもが生まれ育つ間には、家族が超えなければいけない小さなハードルがたくさんあります。それを苦に思わずに過ごせるよう、この施設で一つ一つハードルを超えていただけたらという思いを込めてあります。
―チコルの施設について紹介してください
「チコル保育園」は定員70名で、施設が入る「パークシティ柏の葉キャンパス ザ・ゲートタワーウエスト」の入居者の方が優先的に入園できる保育園になっています。食事は併設の「チコル・デリカ」が地元・柏の野菜を中心に、安全・安心なおやつと食事を提供します。月~金曜日まで、朝7時~最長で夜22時までお預かりすることができます。
「チコル☆アフタースクール」は少人数の学童保育で、学校が終わった後の小学生たちの居場所です。宿題や学習の習慣づけ、子ども食堂での仲間との食事など、第二の家庭のような温かい環境づくりを目指しています。週1回の英語教室やピアノレッスン、プログラミングやロボット工作、ミュージカルなどの習い事も、「チコル」の中で受けることができます。
子どもたちの「学校→自宅→習い事→自宅」という分断した動線は保護者の方々が最も心配される点ですが、「チコル」ならそれが同じ場所でできるという安心感につながっているようです。現在お申し込みいただいている方々も、「習い事ができる」という部分に魅力を感じていらっしゃるようです。アフタースクールも22時までお預かりができるので、会社帰りにお子さんを迎えにいらして、親子で帰宅するということが可能です。
保育園もアフタースクールも夜遅くまでのお預かりの場合、当日お昼くらいまでにご予約いただければ、子ども食堂「キッズバル」で夕食を取ることが可能です。平日の18時~19時30までオープンしている「キッズバル」では、「チコル・デリカ」が作った美味しい夕食を食べることができ、保護者の方も一緒にお食事していただけます。
また「チコル・デリカ」では、ご予約をいただければお惣菜やお弁当販売もしますので、お仕事で遅くなってしまった日などは是非ご利用いただければと思います。子育て家庭の負担を軽減して、少しでも楽しい時間をお子さんと一緒に過ごしてほしいというのがチコルの願いでもあります。
※英語の授業料のみ会費に含まれる
―保育園やアフタースクール利用者以外でも、自由に利用できる施設も多いですね
「チコル・パーク」は、木製ジャングルジムやボールプール、ボルダリング、知育おもちゃなどが揃った室内遊び場で、小学校3年生まで、または身長120cm以下のお子さんを対象にしています。基本的には子どもだけでなく、大人に付き添っていただく形ですので、小さなお子さんでも安心して利用していただけます。
子どもは1時間500円、その後30分延長ごとに300円、大人は1回500円でご入場いただけます。予約制でパークを貸し切っていただくことも可能です。最近は幼稚園の卒園記念やママ友同士の集まりなどで、パークを貸し切りで遊んだ後、シェアキッチンでパーティや食事会というご利用が増えています。マンションの共有スペースなどよりも、制限がなく気軽で各自の負担がないのがよいようですね。
パークの2階には「チコル・ワーク」というシェアオフィスがあり、フリーランスで働く方、ちょっとした仕事を片付けたい方などが、お子さんを遊ばせながら利用することができるようになっています。集中して仕事をしたい時は、お子さんを「チコル保育園」の一時預かりに預けることもできますし、事務所登記や電話受付代行などもできるので自分のオフィスとして使っていただけたら嬉しいです。
仕事柄、フリーランスで働くお母さんたちにも多く会いますが、フリーだと保育園には入れないし、自宅の住所を名刺に載せるのも抵抗があるしと優秀なお母さんたちが働きにくい状況があります。このチコル・ワークをサテライトオフィス、テレワークの拠点にしてもらいたいと思います。 このほかにもサークル活動や教室開講などができるシェアスタジオや料理教室やホームパーティもできるシェア・キッチン、「チコル・シェア」もあります。
―子どもの居場所としては最高の環境ですね
ゆくゆくは「キッズバル」も、保育園やアフタースクールの利用者以外の方でも「子どもだけ食事をさせたい」といったリクエストにもお応えできるようにしたいと考えています。子どもが安心して食事できる場所として、毎日開いていて、いつでも行かれる場所であって初めて機能すると思いますから。 私はこの「チコル」を子育て家庭の「欲しい」がすべて揃った、子育てプラットフォームにしたいと考えています。
ただ「あったらいいな」が実際の利用につながるかどうかは、スタートしてみないと分からない。私も経験がありますが、子育てをしていると、つい子どもを優先に考えて親は我慢したり負担を感じたりすることも多いですよね。でもそれをずっと続けていると、親も子どもも結局幸せにはなれないような気がします。チコルのような施設を上手に活用することで、子どもとの時間・自分たちの時間を創出してもらい、子育てをより楽しく・より幸せに感じられるようになってほしいですね。
―今後の豊富などがあれば教えてください
イベントを企画したりなど、もっと皆さんに知ってもらって訪れてもらえる場にしていきたいですね。そのためには柏の葉の子育て関連のNPOの方々とも知り合って、協力していきたいと考えています。 チコルを、簡単に言うと“おせっかいおばちゃん”のようなソーシャルワーク的機能を持たせた施設に、「ここに来ればなんとかなる」という困ったときに駆け込める場所にしたいと思うんですよ。子どもと一緒に学んだり、体験したりも大事なんですけど、もっと泥臭い「いいから子どもを連れておいで」と言ってあげられる存在になりたいと、そんな風に考えています。
―柏の葉の街の魅力はどんなところでしょうか
街のコンセプトがしっかりしている点でしょうか。三井不動産さんが20年後、30年後にどういう街にしたいかを、はっきりとビジョンを持って開発されているので、非常に統一感があって未来予測がしやすいですね。普通、そんな風に統一したコンセプトでひとつの街を創り上げることは不可能ですから、これは素晴らしい街だと日々感じています。また新しい事業にもチャレンジしやすい土壌がありますね。普段お母さんたちとお話ししていると、柏の葉地区に「積極的選択をしてここに住んだ」「柏の葉が気に入ってここを選んだ」という方が多いという印象を受けます。この街を好きな人が集まっている、地域への愛情が深い街ではないでしょうか。
朝晩の「柏の葉キャンパス」駅を見ていると、たくさんのお母さんたちが働きに出かけて、同時にお子さんを育てていることが分かります。ここは街全体で子育てファミリーを応援しようという気運がありますので、育児がしやすい環境です。都心までも40分足らずで通勤・通学できるうえ、静かでのびやかな柏の葉の環境はとても恵まれていて魅力的だと思います。
(株)マザープラネット
代表取締役 藪本敦弘さん
URL:http://cicol.jp/
※2018(平成30)年2月実施の取材にもとづいた内容です。記載している情報については、今後変わる場合がございます。