スペシャルインタビュー

秋葉原~つくば間を最速45分で運行!輸送力向上で沿線の未来を支える「つくばエクスプレス」の魅力に迫る!

2005(平成17)年8月の開業から2020(令和2)年で15年目を迎える「つくばエクスプレス」。ワンマン運転や全駅ホームドアの設置など、自動化技術を多く採用した先端の鉄道として、沿線の開発においても大きな役割を担っている。2020(令和2)年3月に実施されるダイヤ改正と新型車両TX-3000系の導入は、沿線のさらなる発展を期待させてくれる出来事として注目を集めている。今回は、つくばエクスプレスを運行する首都圏新都市鉄道株式会社を訪ね、今回のダイヤ改正に至った経緯や新型車両の特徴、沿線の魅力などについてお話を伺った。

お話をお聞きした、首都圏新都市鉄道株式会社の田代さん(左)と横田さん(右)
お話をお聞きした、首都圏新都市鉄道株式会社の田代さん(左)と横田さん(右)

―まず、つくばエクスプレス(以下、TX)の沿線の概要、特徴についてお聞かせください。

横田さん:TXは、秋葉原からつくばまでの約58.3㎞を結ぶ鉄道路線として2005(平成17)年8月に開業しました。東京、埼玉、千葉、茨城の1都3県にわたって20駅を有し、うち8駅は地下駅となっています。特徴としては、最高時速が130㎞/hで秋葉原〜つくば間を最速45分で運行できる点です。車両は6両編成で、自動列車運転装置 (ATO) による自動運転を行い、乗務員ひとりで運行するワンマン運転を実施しています。

「柏の葉キャンパス」駅
「柏の葉キャンパス」駅

田代さん:開業当初から踏切が沿線にない路線として設計されている点も大きな特徴のひとつです。電車事故で最も多いと言われる踏切での事故が起きないのはもちろん、全駅にホームドアも設置されているので、ホームからの転落や列車との接触事故も基本的には起こりません。事故発生による列車の遅延や運休という点で見れば、他の路線よりもリスクが低く、そういったことが起きにくいことも特徴のひとつとして挙げられます。

全駅設置のホームドア
全駅設置のホームドア

また、高架化している場所は、騒音対策として高さ約2mの防音壁を設置しているのですが、この壁があることによって風の影響も少なく、強風の場合でも遅延や運休のリスクが低くなっています。

―2020(令和2)年3月にダイヤ改正を実施されるそうですね。概要をお聞かせいただけますでしょうか。

田代さん:今回のダイヤ改正は、朝ラッシュ時の混雑率緩和が一番の目的です。開業当初は朝ラッシュ時1時間あたり上り列車16本の運行でしたが、沿線の開発に伴う乗車人員の増加とともにダイヤ改正を重ね、運行本数を増やしてきました。2012(平成24)年度に上り列車を22本にしたところ混雑率が140%台まで下がったのですが、その後再び上がり続けて2018(平成30)年度には169%に達したことから、解消すべき一番の課題とされていました。
そこで今回のダイヤ改正では、平日朝ラッシュ時の1時間の上り列車の運行本数を22本から25本に増やし、大幅な混雑緩和を図っています。
ちなみに、今回のダイヤ改正に合わせて、新型車両の「TX-3000系」が導入されることも決まっています。

ダイヤ改正で導入される新型車両「TX-3000系」
ダイヤ改正で導入される新型車両「TX-3000系」

―新型車両TX-3000系の注目ポイントを教えてください!

横田さん:外観は、現行車両のブルーとレッドのカラーを配したデザインを継承しつつ、横長のヘッドライトや傾斜のある先頭部分などでは、TXのさらなる飛躍を感じさせるスピード感や先鋭的なイメージを表現しています。
今回の新型車両は内装も大きく変わっており、特にドアの上部に搭載された42インチハーフの大画面液晶車内案内表示器はこれまでにない大きさです。乗換案内や駅の設備案内などを大きく分かりやすく表示するのはもちろん、訪日外国人向けに英語、中国語および韓国語による多言語の情報提供が可能になっています。

「TX-3000系」車内
「TX-3000系」車内

田代さん:他にも、車内セキュリティを向上させるために全ての車両に防犯カメラを設置したり、車両の揺れに対する安全性を向上させるため、吊手の数を増やしたりしました。
今回の新型車両については、HPに特設サイトを開設しまして、製作過程や試運転の様子などをメイキングムービーとして公開していますのでそちらもぜひご覧いただきたいです。

―8両編成化についてはいかがでしょうか?

田代さん:8両編成化については、まずは「秋葉原」駅と「新御徒町」駅でホームの延伸工事を進めております。基本的に、昼間は列車が運行しているため、夜間に日常的な保守を行いつつ8両編成化に向けた工事を進めるという形で、2030年代前半のサービス開始に向けて動いています。

―沿線の自治体や地域とのつながりについてお聞かせください。

田代さん:沿線地域とのつながりという点では、沿線の中でも柏の葉キャンパスエリアがまさに例に挙げられます。「柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)」という枠組みの中で、柏市や三井不動産、東京大学、千葉大学といった公・民・学の連携による新しいまちづくりが進められており、当社もその一員に加わっております。最近の出来事としては、高架下を有効活用して三井不動産さんと協力して「かけだし横丁」という街の賑わいの場を2018(平成30)年9月にオープンしました。屋台をモチーフにした19の飲食店舗とランナーズステーションの計20店舗(2020(令和2)年2月時点)で構成される商業施設で、住民はもちろん、柏の葉エリアで働くビジネスマンや大学関係者など幅広いお客様で賑わっています。

かけだし横丁
かけだし横丁

―TXに関連したイベントを地域で開催されることもありますか?

田代さん:「つくばエクスプレスまつり(通称:TXまつり)」というイベントを、「守谷」駅の先にある総合基地を開放して毎年11月に開催しています。車両と一緒に記念写真を撮っていただいたり、抽選で運転席に乗っていただいたりと、主に子どもたちが喜ぶようなプログラムを用意しています。沿線にお住まいで小さなお子さんを連れて足を運んでくださるファミリーの方々も多く、2019(令和元)年のイベントはおかげさまで約2万人もの方にご来場いただきました。

―最後に、TX沿線の魅力、おすすめスポットについて教えてください。

田代さん:「つくば」というと、研究機関が集まった研究学園都市としてのイメージが大きいですが、「筑波山」も我々にとっては象徴的な存在です。TXのポスターのデザイン等によく使用していることもあるくらいですから、ぜひTXに乗って筑波山を楽しんでいただきたいなと思います。沿線で育った方の中には、小学生の頃に登ったことがあるけれど、それ以来しばらく行っていないと言う方も多いのではないかと思いますので。「柏の葉キャンパス」駅から「つくば」駅までは区間快速で約22分ほどですし、休日のレジャーにもおすすめです。
年末年始には「スターダストつくば」というイベントも開催されています。筑波山から、東京タワーや東京スカイツリーなどの夜景や関東平野に沈む夕陽を眺めることができてとてもきれいです。

横田さん:当社としても気軽に筑波山に行っていただけるよう、電車、シャトルバス、ケーブルカー、ロープウェイがセットになった「筑波山きっぷ」という企画券もご用意しております。

つくばエクスプレスの魅力を語る田代さん(左)と横田さん(右)
つくばエクスプレスの魅力を語る田代さん(左)と横田さん(右)

田代さん:つくばの研究機関の多さを活かして「つくばサイエンスツアーバス」も夏休み期間に実施しています。実験植物園やJAXA、産業技術総合研究所などをバスでぐるっと回れる企画券を発売しています。お子さんの夏休みの宿題を兼ねて参加される方も多くおすすめです。
沿線のおすすめスポットで言うと、「守谷」駅の近くに「守谷野鳥のみち」という散策路をボランティアのみなさんと整備していまして、駅から歩いて行ける距離に鳥の声を聞きながら自然を満喫できる場所があるのも魅力的ですよ。他にも、「流山セントラルパーク」駅の近くには旧街道があったり、「青井」駅には昔ながらの商店街もあります。降り立つ駅によって雰囲気ががらりと変わる点は、当路線ならではの楽しみ方かも知れません。
柏の葉キャンパスエリアは、常に変化し続けている街なので、少し散策してみると新しいお店ができていたり、街が発展しているのを身近に実感できたりするのが楽しみになると思います。

横田さん:街づくりの動きが盛んな柏の葉キャンパス、日本を代表する観光地がある浅草、最先端の科学技術にふれられるつくば、サブカルチャーの聖地として知られる秋葉原、豊かな自然にふれられる守谷など、それぞれの駅で表情の違った楽しみ方ができるのがTXの大きな魅力だと思います。ぜひ当路線を利用して様々な街へ足を運んでみてください。

今回、話を聞いた人

首都圏新都市鉄道株式会社
経営企画部経営戦略課 田代圭佑さん
経営企画部広報課 横田郁也さん

所在地:東京都千代田区神田練塀町85 JEBL秋葉原スクエア
電話番号:03-5298-1300
URL:http://www.mir.co.jp/company/

※この情報は2020(令和2)年2月実施の取材にもとづいた内容です。記載している情報については、今後変わる場合がございます。

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