南流山に暮らすMINAMI-NAGAREYAMA

スペシャルインタビュー

どんな子どもも取り残さない、全力で支援する松戸市の子育て支援を行う「松戸市役所 子ども部」の取り組み

近年子育てしやすい街として知られる松戸市。松戸市が掲げる子育て支援の施策は全国でも注目を集めており、日経X WOMANと日本経済新聞社が実施する「共働き子育てしやすい街ランキング」では、2020(令和2)年 総合編1位、2021(令和3)年 総合編1位、2022(令和4)年 総合編2位(全国編1位)、2023(令和5)年 総合編1位と、輝かしい成績を収めている。

松戸市役所の子ども部では、松戸市長以下約500名の職員や子育てのエキスパートたちが、最重要施策に掲げる子育て支援に全力で取り組んでいるという。今回はその施策を探るべく、松戸市役所子ども部の皆さまにお話を伺った。

インタビューにお答えいただいた子ども政策課、専門監の内藤秀明さん
インタビューにお答えいただいた子ども政策課、専門監の内藤秀明さん

「子どもが育たなければその街に未来はない。」松戸市長の掲げるスローガン

――本日は松戸市の子育て支援の取り組みについて色々とお聞かせいただきます。

内藤さん:松戸市では、子育てしやすいまちづくりを最重要施策として取り組んでおります。待機児童が世間的に問題視され始めた頃、市長の子どもの支援強化への強い思いもあって、このような部署を配置して、前例にとらわれない施策を打ち出してきました。各部署でそれをどんどん意見が出せる環境を整え、それを今も継続しています。

遠田さん:松戸市の本郷谷健次市長は、子育て支援に力を入れております。「子どもが育たなければその街に未来はない。」これは市長の強い言葉ですが、ある意味メッセージも込められているのだと思います。

子どもが育つ街というのは、住環境全てが整っていることにもつながります。「子どもへの投資は未来への投資なんだ」とも、市長はよく言っていますので、子どもたちの育つ環境を整えることは、街を整えていくことと同じなのかもしれません。

――岸田前首相も2度視察に訪れていますよね。

遠田さん:岸田前首相の最初の視察では、「ほっとるーむ八柱」に来ていただきました。松戸市内には「ほっとるーむ」のほか、「おやこDE広場」や「子育て支援センター」といった乳幼児や保護者が気軽に集まり、ゆっくり過ごせる場所が28ヶ所ありまして、他市と比べてもかなり多いと思います。各施設では市認定の「子育てコーディネーター」が常駐していて、子育てに関する相談も気軽にできますし、中には保護者向けのコワーキングスペースなどを用意しているところもあり、子どもを遊ばせながら、目の届く範囲で仕事ができます。岸田前首相は、このコワーキングスペースなども視察されました。

「おやこDE広場」とコワーキングスペース
「おやこDE広場」とコワーキングスペース

金井さん:市内に7ヶ所ある「ほっとるーむ」では、子どもの一時預かりも行っています。1時間500円で4時間までお預かりするサービスとなっていて、近くにお買い物へ行くときなどちょっとしたときに気軽に利用できることから、好評をいただいています。

――松戸市の子育て情報サイト「まつどDE子育て」の概要や活用方法についてお教えください。

内藤さん:松戸市の子育て情報サイトのホームページ「まつどDE子育て」では、「妊娠・出産・子育て」や「保育園・幼稚園」「小学生・中学生」などの大きなカテゴリーで情報を分けて掲載しています。さらに詳しくお知りになりたい方は、より細かなカテゴリーでも見られるようになっています。

また、LINEを活用した子育ての情報発信も行っています。年々増え続ける子育ての支援施設、支援する事業などをタイムリーに届けたいというのがありまして、SNSを活用したリアルタイムでの情報発信にも力を入れています。登録していただければ、こちらから「プッシュ型」で発信しています。

遠田さん:LINEは当初子育て情報を配信する目的でスタートしたサービスでしたが、2024(令和6)年10月から市政情報全般を配信するコンテンツにリニューアルしました。

子育て情報サイトのホームページ「まつどDE子育て」
子育て情報サイトのホームページ「まつどDE子育て」

――市民の皆さまからの反響はいかがですか。

遠田さん:プッシュ型の発信について、自分から情報を取りにいかなくても必要な情報が得られる点が好評いただいています。日々、子育て、仕事、場合によっては介護をしている方もいて、自分から情報を取りに行くのはかなり負担となっていたようです。

内藤さん:自分の住んでいる地域や職場の周辺を登録することで、ピンポイントの情報が届きますので、そういう面も皆さまから好評をいただいているのだと思います。

共働き子育てしやすい街ランキング1位を獲得する松戸市の魅力

――松戸市は「共働き子育てしやすい街ランキング2023」にて、総合1位を獲得しています。2020年、2021年も同賞に選出されていますが、その理由はどんなところにあると思われますか。

内藤さん:現在松戸市は人口も増えていて、50万人を達成しました。現代は少子化、待機児童などさまざまな問題がある中で、子ども部といたしましては「社会全体で子どもを育てる」という考えのもと、施策を進めているところです。

放課後KIDSルーム
放課後KIDSルーム

内藤さん:小さな子どもたちはもちろん、中学生や高校生の声も聞きながら施策に反映していきたいと考えています。市からの一方通行な思いだけでは、なかなか政策を実現できません。子ども・若者・保護者にアンケート調査やヒアリングを行ったり、地域の事業者や団体と協力・協同してきたからこそ、こういった評価につながったのだと思います。

また、2016(平成28)年から保育所などの待機児童数は9年連続で0を達成していたり、「おやこDE広場」を市内28ヶ所で展開していたりと、多くの要素が今回の結果につながっているのだと思います。「おやこDE広場」は駅の近くでも設置していまして、気軽に子どもと遊べて相談できる環境を市内一円で整えています。

内藤さん:そのほかの具体的な取組としては、「まつドリbabyヘルパー」があります。これは家事育児に不安や負担を抱える妊婦さんや、保育サービスを利用していない2歳未満のお子さんのいるご家庭に、家事育児のお手伝いをするヘルパーを派遣する事業です。施設だけではなく、こうした制度の充実度も含め、評価いただいたのかなと思っています。

左から子ども部の遠田さん、内藤さん、金井さん
左から子ども部の遠田さん、内藤さん、金井さん

働く方たちをサポートする松戸市の「送迎保育ステーション」

――松戸市は東京へのアクセスも良く、どこに行くのも出やすいのも魅力ですよね。

内藤さん:松戸市は交通網が発達しています。電車は常磐線や武蔵野線など合計で6路線23駅あります。

遠田さん:「上野」駅や「東京」駅からも近く、各地に出やすい場所です。意外と知られてないのですが、「東松戸」駅は成田空港と羽田空港の両空港に直通しています。また、「松戸」駅からは「東京」駅まで最短24分、成田空港までは最短34分でアクセスできるため、全国どこへでも行きやすいことは、松戸市の大きな魅力です。

また、バス路線もかなり充実しています。各駅から放射状に伸びていますので、交通の利便性も高いですね。

――やはり子育て世帯の皆さまからも、交通面について良いお声があがりますか?

内藤さん:「おやこDE広場」や保育施設などが駅の近くや駅の中にあるので、これがすごく利用しやすいのかなと思っています。松戸市では駅近や駅ナカを中心に0~2歳児をお預かりする小規模保育施設を121ヶ所、市内主要駅周辺を中心に送迎保育ステーションを12ヶ所設置していて、仕事に行く途中に預けられたりもしますので、こちらも好評いただいています。

3歳になると保育所か幼稚園に入る選択がありますが、より教育に力を入れたいと幼稚園を選ぶ方も多くいらっしゃいます。ただ、幼稚園は保育所ほど預かる時間が長くないため、そのつなぎのために、送迎保育ステーションという形でバスでの送迎をしていたりもします。

便利に利用できる「送迎保育ステーション」
便利に利用できる「送迎保育ステーション」

遠田さん:待機児童0を達成するにあたり、既存の保育所では当時数が足りませんでした。そこで、幼稚園の預かり保育を充実させる政策を取ることにしました。幼稚園の通常時間以外の預かり保育を充実させる、また預かり保育をやっていない幼稚園では、送迎保育ステーションを利用することによって、より長い時間預かることができました。こういった政策が功を奏して、待機児童0につながっているのだと思います。

幼稚園の預かり保育については国の補助を受けられるのですが、それでも足りない場合は、松戸市で上乗せして月3万円まで支援をしています。

内藤さん:他にも医療面では、市立の病院「松戸市立総合医療センター」がございまして、ここは小児科が有名な病院です。夜間でも23時まで専門医が待機している状態で診療することができます。救急でもきちんと専門の先生が常駐しており、中学3年生まで診てもらえます。

「松戸市立総合医療センター」
「松戸市立総合医療センター」

子どもから大人までどの世代も楽しめる松戸市の住環境

――松戸市内で、お子様やご家族で訪れるのにおすすめのスポットなどがあればお教えください。

金井さん:松戸市は自然も豊かで、桜まつり、花火大会など、いろいろなお祭りがあります。地域の方々が脈々と作り上げている伝統ですね。そういったところを新しく松戸市に来られた方にも見て、そして参加していただけたらなと思います。

金井さん:「常盤平」駅から「八柱」駅あたりまで、広いエリアで桜が咲きます。「さくら通り」の桜は日本の道100選にも選ばれていまして、約3キロメートル桜並木が続き、春には大勢の人でにぎわいます。

常盤平さくら通りの桜
常盤平さくら通りの桜

内藤さん:あとは「21世紀の森と広場」ですね。ここは市の大規模な総合公園です。中でも「あそびのすみか」という施設は、スパイラルフォレスト、冒険トレイル、縄文トンネルなどたくさんの遊具があり、子どもたちにも大好評です。池や芝生のエリアもありますので、ゆったりと過ごしていただける、松戸市の一押しの場所となっています。

「21世紀の森と広場」の遊具
「21世紀の森と広場」の遊具

内藤さん:子ども支援の観点から申しますと、松戸市では妊娠から出産、子育てを全力でサポートしていきたいと思っています。ホームページではいろいろな情報もありますのでぜひ見ていただきたいです。ショッピングや公園などの帰りに、住環境を直接ご覧いただきたいなと思っております。

子育てを全力でサポートしてくれる専門家がいる松戸市

――これから松戸市への住まわれることを検討している方々へ向けて、メッセージをお願いします。

内藤さん:子どもがいる街は活気があると思います。安全に子育てしたいという皆様のお声に応えるべく、いろいろな施策を力の限り行っていきたいと思っています。これから住むことを検討されている方は、ぜひ松戸に来て実際に見ていただきたいです。市長以下、子どもが大切だと一致団結しておりますので、どうぞ安心していらしてください。

遠田さん:これから結婚して子育てしていきたいと思っている若い方、いろいろ不安に思うこともあると思います。そんな中松戸に来ていただけたらと。是非とも安心していらしてくださいとお伝えしたいです。

金井さん:私は子ども部の中で発達支援担当室という部署におります。さまざまな子どもたちがいる中で、発達に不安がある人も多いのではないでしょうか。市長からは「どんな子どもも取り残すな」と命を受けておりますので、全力でサポートいたします。そんな悩みを抱える人たちもぜひ松戸市に来ていただければと思います。

遠田さん、内藤さん、金井さん
遠田さん、内藤さん、金井さん

松戸市役所

子ども部 遠田さん、内藤さん、金井さん
所在地:千葉県松戸市根本387-5
電話番号:047-366-1111
URL:https://www.city.matsudo.chiba.jp/
※この情報は2024(令和6)年11月時点のものです。

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