移住者が増え続ける「ちょうど良い田舎」として人気の茂原市、魅力と住みやすさについて聞きました/茂原市役所企画政策課
温暖な気候に恵まれた茂原市は、山や海も近く、自然に恵まれた絶好のロケーションを誇る。それでいて「東京」駅まで特急列車で最短53分とアクセスの良いことも魅力だ。国道沿いには多彩なモールや飲食店が立ち並び、日々の生活もとても便利。そんな利便性の高さから、テレワークが進む近年、市への転入が増え続けているという。
「都会にも近く豊かな自然が広がる茂原市は、ちょうど良い田舎暮らしができる場所ですね」。そう話してくれたのは、茂原市への移住促進などを担う、茂原市役所企画政策課の大塚さんと佐藤さん。今回はお二人に、移住先として茂原市を選ぶメリットや移住支援施策、茂原の好きなところなど、さまざまなお話しを伺った。
都心までのアクセスは良好。暮らしやすい、ほど良い田舎として移住者に選ばれる茂原市
――まずは茂原市の概要やアクセスについてお聞かせください。
佐藤さん:茂原市の人口は8万6千人ほどです。温暖な気候で過ごしやすく、七夕まつりや桜まつりなどが有名です。自然が充実しており、ファミリーで楽しめるスポットもたくさんあります。
佐藤さん:都心へのアクセスに関しても、市内には「茂原」駅をはじめ、「本納」駅などJR外房線の3つの駅があるほか、圏央道の3つのインターチェンジもあり、東京へは約1時間で到着できるのが魅力です。さらに海にも行きやすいという側面も持ちます。「サーファーの聖地」として知られ、東京オリンピックのサーフィン会場になった釣ヶ崎海岸(一宮町)にも近く、九十九里海岸にも15〜20分で行けるという立地です。
――豊かな自然環境があるというのは良いですね。
佐藤さん:そうですね、圏央道付近には山が広がり、本納地区では田んぼがあって田舎の原風景のような場所もあります。市内の数か所ではいちご狩りも楽しめるなど、自然豊かな場所です。そんな場所ながら、都心へのアクセスが良いところが、最大の魅力だと思います。
――日々の暮らしについてはいかがでしょうか。
佐藤さん:市内を南北方面に通る国道128号線沿いには、複数の買い物施設やレストランなどがあります。同じく国道128号線沿いには「茂原ショッピングプラザ アスモ」もあり、ドラッグストアなども充実しているので、基本的には日々の暮らしに便利な施設が全て市内に揃っています。そういった点でも、生活利便性の高いところだと思います。
――移住先として茂原市を選ぶメリットはどのようなところにあるかお聞かせください。
佐藤さん:茂原市に移住する最大のメリットは、交通利便性や買い物環境、自然のバランスが良い「ほど良い田舎」である点だと思います。テレワークが進み住環境へのニーズが多様化する現代において、東京都心へのアクセス、生活に必要な店舗の充実、そして豊かな自然がバランス良く揃っています。ここで生活が完結できる利便性の高さが、移住を検討される方にとって大きなメリットですね。
――実際に移住された方の実際のお声や感想などがあれば、ぜひお聞かせください。
佐藤さん:「本納」エリアでガラス工房を営んでいる芸術家の方にお話を伺った際に、「都会だと近所付き合いが疲れてしまうことが多いのですが、茂原では程よい距離感が良いですね」とおっしゃっていました。また、自然の中で制作に没頭できるのもうれしいとも話されていました。少し足を伸ばせば、生活に必要なものが全て揃う点も、利便性が高く気に入っているとのことです。
転入が転出を上回る「転入超過」が続く茂原市の魅力とは
――実際の移住の状況を教えてください。
佐藤さん:茂原市は転入超過が続いております。出ていく人より入ってくる人の数の方が多いということです。
大塚さん:だいたい令和2年度くらいから転入超過の状態です。ちょうど新型コロナウイルスの流行により、テレワークをする方が増え始めた頃ですね。その後も年によって差はありますが、令和3、4年の多かった年にはおよそ400人が転入しています。2024(令和6)年度は、200名以上の転入超過になっています。移住者やUターンの方が、カフェやお菓子屋さんなどを開店されているケースも多いのが特徴です。
――仕事も住まいも茂原市で完結しているのですね。
大塚さん:2拠点生活ということで、週末は茂原に来て、サーフィンを楽しむ人もいます。茂原市内に海はないのですが、九十九里海岸にもほど近いので、そのように利用される方も多いそうです。ただ、海岸線の付近まで行ってしまうと、都心からも遠くなるので、アクセスや利便性がちょうどよい茂原市に拠点を置かれる方が多いのではないかと考えています。
――やはり東京都心まで1本でアクセスできる利便性は大きいですね。
大塚さん:非常に大きいですね。外房線は京葉線や総武線に乗り入れていて、どちらでも「東京」駅に直接アクセス可能です。特急「わかしお」号を使えば最短で53分、追加料金のかからない快速電車でも約75分で「東京」駅まで行けます。
これまで東京周辺に住んでいた方が、生活スタイルをそれほど変えずに暮らせるエリアが、千葉県内だと茂原市付近なのかなと思います。
――移住に関して相談ができる「ワンストップ移住相談窓口」を開設されていますね。こちらの開設に至った経緯や、多く寄せられるご相談内容などをお聞かせください。
大塚さん:近年茂原市に興味を持っていただいている方が多く、たくさんの問い合わせをいただいています。これまでは空き家は建築課、子育てのことは子育て支援課とそれぞれ問い合わせが必要でした。そこで移住者の方に寄り添った形で私たちが何とかできないかと考え、まずは私たち企画政策課が全ての相談を受けるのが良いのではということで、窓口の開設に至りました。
――さまざまな相談がワンストップで完結するようになったのですね。
大塚さん:まず私たちがその場でお話を全てお聞きし、必要に応じて各部署に連携します。住居の相談などが多いのですが、この辺りの家は広く、駐車場も都会より停めやすいのも特徴です。道も広くて運転しやすいので安心だと思います。本気で田舎暮らしをしたいという方は、もっと違う場所を選択すると思うのですが、お試し感覚でちょうど良い田舎暮らしができるということをアピールしています。
――パンフレット「Colorful & Natural 千葉のまん中もばらで暮らそう!」は、先輩移住者や街で愛されるお店の方の声など、内容盛りだくさんですね。
大塚さん:移住者の声やおすすめのお店などが掲載されているこの冊子は、私たち企画政策課で制作しており、移住者相談会などでお配りしています。茂原市役所の窓口のほか、東京の有楽町にある東京交通会館のふるさと回帰支援センターの千葉県のブースにも設置しています。お近くに寄られた際には、ぜひ手に取ってみてください。
――茂原市の子育てファミリーに対する支援制度に関して、特徴的なお取組みがあればお聞かせください。
大塚さん:2024(令和6)年度には、茂原市役所内に「こども家庭センター」を開設しました。これまで市内各地に分散していた支援窓口を一箇所に集約し、より相談しやすい体制にした形です。また、子ども医療制度も実施しており、高校3年生相当(18歳)までのお子さんは、医療費が300円、調剤は無料です。
佐藤さん:医療費助成、高校生等医療助成などの国の制度に加え、「子育て応援チケット」を発行しています。これは市内のお店で使える商品券です。出生届を提出された際に、第一子、第二子には5千円分、第三子以降のお子さんには1万円分のチケットをお渡ししています。
四季折々のお祭りに彩られる茂原市、市内のおすすめのスポットは?
――茂原の街の魅力やおすすめのスポットを教えてください。
大塚さん:おすすめのスポットは「茂原公園」ですね。桜の時期には「茂原桜まつり」も開催され、夜にはライトアップも行われます。舗装工事が終了して、沿道もきれいになりました。
佐藤さん:あとはスポットとしましては、茂原は本納ねぎが有名でブランド化されています。「本納」駅からほど近い場所にある直売所の「旬の里 ねぎぼうず」は人気で、いつも多くの人で賑わっています。
大塚さん:新商品の開発も行なっていて、本納ねぎを使った餃子などが好評です。また鹿や猪を使ったジビエも手軽に楽しめるんですよ。本納には解体、加工の工房があります。市内の飲食店が「ジビエジャポン」と題しまして、BBQセットなどにして提供しています。
――「茂原桜まつり」や「茂原七夕まつり」、「茂原秋まつり」や「もばら冬の七夕まつり」など、四季折々のイベントが充実していますね。
大塚さん:たくさんのお祭り、イベントなどを開催しています。大きいもので言えば夏の「茂原七夕まつり」でしょうか。今年71回目となります。昨年は70回ということもあり大盛況でした。歴史のある祭りで、出店も多く盛り上がっています。また、阿波踊りやYOSAKOIのイベントなども人気です。
大塚さん:茂原の春といえば「茂原桜まつり」ですね。茂原公園で開催して、夜には池にライトアップした桜が映り、とてもきれいです。そのほか、「もばら冬の七夕まつり」では「茂原ショッピングプラザ アスモ」の脇を流れる豊田川でイルミネーションが、「茂原秋まつり」ではお神輿もあります。
――これから茂原市に住みたいと考えている方々に一言お願いいたします。
佐藤さん:茂原市は「ちょうど良い田舎」として、ぜひ気軽に移住を試していただける場所だと思います。駅前にはホテルやレンタカーもあるので、まずは旅行の感覚で、市の周辺を回っていただけたらと思います。「都会の喧騒にちょっと疲れたな」「いつかは地方に移住してみたい」「でもやはり利便性は気になる」という方にこそ、茂原市はマッチする街だと思います。何かありましたらすぐに相談に乗りますので、気軽にお越しいただけると嬉しいです。
大塚さん:移住に興味を持ち始めた方に、ぜひ来てほしいなと思います。ちょっと田舎暮らしに興味のある方に合う街だと思っていますので、ぜひ気軽にいらしてくださいね。

茂原市役所
企画財政部 企画政策課 大塚さん、佐藤さん
所在地:千葉県茂原市道表1
電話番号:0475-20-1516(企画政策課直通)
URL:https://www.city.mobara.chiba.jp/
※この情報は2025(令和7)年3月時点のものです。